こんにちは!ベトナム人留学生のアインです。
ベトナム国家大学ハノイ校(Part 1)には、本大学の全体的な構造などを紹介しました。
本日のPart 2は、ベトナム国家大学ハノイ校の中のメンバー大学である、外国語大学について紹介します。
日本には恐らくない制度ですね。こういう「大学の中に大学がある」という制度はベトナムに於いても、ベトナム国家大学ハノイ校とベトナム国家大学ホーチミン校にしかありません。
ベトナム国家大学ハノイ校はPart 1で紹介したように、大学7校及び学部4つから構成されます。
1993年にベトナム国家大学ハノイ校が設立され、当時3つの大学(ハノイ総合大学、ハノイ師範大学Ⅰとハノイ外国語師範大学)から統合化されました。
本日に紹介したい外国語大学の前身はハノイ外国語師範大学です。
英語:Universtiy of Languages and International Studies – Vietnam National University, Hanoi (ULIS – VNU)
日本語:ベトナム国家大学ハノイ校外国語大学(あるいは:ハノイ国家大学外国語大学)
住所:2 Pham Van Dong, Cau Giay district, Hanoi, Vietnam
設立:1955年
学生数:7775(学部)、503(大学院)(2015年)
ホームページ:http://en.ulis.vnu.edu.vn/
設立当初、ロシア語と中国語という2つの専攻しかなかったですが、現在12の学部もあり、以下の通りです。
- 英語師範学部
- 英語学部
- 英語圏各国言語文化学部
- フランス言語文化学部
- ロシア言語文化学部
- 中国言語文化学部
- 日本言語文化学部
- 韓国言語文化学部
- ドイツ言語文化学部
これ以外にも、大学院と付属高校(Chuyen Ngoai Ngu 高校-Foreign Languages Specialied School)もあります。
外国語大学はベトナム国内でトップクラスの評価を得ている日本語教育機関を有しています。1992年に本大学で初めて日本語教育が開始され、当初は僅か2名の教員しかいませんでしたが、現在、日本言語文化学部に於いて、教員が約40名、学生が約500名もいます。
日本言語文化学部では、日本語師範コースと日本言語コース、主に2つのコースに分けられています。各コースの教育目標と卒業生の進路について、以下で説明します。
日本語師範コース:
教育目標:
- ベトナムの高等学校・短期大学・大学で日本語を教えられる高い適応性、日本語能力を持つ人材を育成。
- 日本語能力試験(JLPT)N2レベル以上を持つ人材を育成。
卒業後の進路:
ベトナムの高等学校・短期大学・大学で日本語の教師。或は、教育学・言語学・国際学の研究者になるため、進学する。
日本言語コース:
教育目標:
- 「日本語翻訳・通訳」、「日本学」、「ビジネス日本語」、「観光日本語」という4つの分野で高い適応性、日本語能力を持つ人材を育成。
- 日本語能力試験(JLPT)N2レベル以上を持つ人材を育成。
卒業後の進路:
国内企業・日系企業・外資企業で翻訳、通訳、渉外営業関連、観光ガイドなどの仕事。或は、日本学や言語学の研究者になるため、進学する。
ベトナムに進出する日系企業が増加している中、日本言語文化学部の卒業生が大人気です。卒業生の就職率は毎年の平均約95%を達しています。
学内の就職支援活動も行い、2016年にキャンパス内に行われた「NIN2 JOBFAIR」では、パナソニックやトヨタなどの大手日系企業が出展しました。
外国語大学では、日本との共同教育プログラムが非常に多いです。東京大学、京都大学、東京外国語大学、佐賀大学、明治大学など、たくさんの日本の大学と協力協定を締結していて、毎年、交換留学プログラム、共同研究プログラムなどが行われています。
特に、2009年度から始めた佐賀大学との協力プログラムでは、毎年30人程度の学生を対象にして、外国語大学で2年6カ月勉強してから日本に行き、佐賀大学で2年間勉強します。卒業時に、外国語大学と佐賀大学、両大学から卒業証書を受け取ることができます。
ベトナム国家大学では、外国語大学だけではなく、日本との共同プログラムが国家大の一番若いメンバーである日越大学(名前からもなんとなくイメージがつきますね)にもあります。それについてはPart 3で紹介します。
では、Part 3をお楽しみに!
LE THAI ANH(レー・タイ・アイン)