2020年第一回日本語能力試験中止が与える影響

こんにちは!田上です。

少し古いニュースになりますが、コロナの影響で7月5日に実施を予定していた、今年の第一回日本語能力試験(JLPT)の実施が中止になりました。ニュース元URLはこちら

2020ねん7がつ5日いつかにち)に実施じっし予定よていしておりました2020年第ねんだい1回日本語能力試験かいにほんごのうりょくしけんは、これまで試験しけん実施じっしけて準備じゅんびすすめてまいりました。しかしながら、新型しんがたコロナウイルス感染症かんせんしょう現状げんじょう依然予断いぜんよだんゆるさぬ状況じょうきょうにございます。このような状況下じょうきょうか試験しけん実施じっしすることは、受験者じゅけんしゃ皆様みなさま安全確保あんぜんかくほ新型しんがたコロナウイルス感染症かんせんしょう拡大防止かくだいぼうし観点かんてんからも非常ひじょう困難こんなんであり、やむを本試験ほんしけん実施じっし中止ちゅうしすることといたしました。

これから外国籍人材採用を再開する会社については、「実際の日本語能力と、日本語能力試験取得級の乖離」 については頭に入れておくべき事実だと思います。本来7月5日に実施されたとすると結果は8月にはわかり、履歴書には「2020年8月日本語能力試験N1合格」などの情報がアップデートされるはずですが、今回に関してはそれは期待できません。

これを期に、改めて、この試験の実態と、私の経験から語る、日本語能力試験以外から日本語力を推測する方法について説明していきたいと思います。以下の3本立てお送りします。

  1. 日本語能力試験とは
  2. 日本語能力試験の実態
  3. 日本語力を推測する方法

 

1. 日本語能力試験とは

・公益財団法人日本国際教育支援協会と独立行政法人国際交流基金が主催の、日本語を母語としない人を対象に日本語能力を認定する検定試験であり、7月・12月の年に2回開催される。

・言語知識(文字・語彙・文法)、読解、聴解の3部構成で、全て選択肢式、各配点は60点であり180点満点。各級およそ6割 (100点以上) で合格となる。スピーキングは無し。

2. 日本語能力試験の実態   (それでもN1を必須としますか?)

・年にチャンスは2回しかない。受験を逃したら、次回は半年後。

留学生は研究活動と重複したら、学業を優先しがち。社会人も仕事を優先するのは当然。

・中華圏出身者であれば漢字から答えを類推することは可能。話せなくても合格する。

選択式のため、漢字が得意な中華圏出身者や文法が類似している韓国語話者は言語知識や読解において自ずと有利になります。また話す能力や表現する能力は一切問われません。

・N1で問われる日本語はビジネスシーンで使われない?

日本語能力試験はビジネス日本語コミュニケーションに特化したものではありません。N1となると日常の利用シーンから大きく乖離している日本語の出題が目立ちます。    N1の例題 はこちら

・外国人自体N1取得を目標と置いてない。

非漢字圏である東南アジア出身者は「N2を取得すればもうこれ以上試験で上を目指す必要は無い」インドなどの南アジア出身者はN3がそのラインとも言われています。そもそも当本人からすれば就職と留学以外に何も価値の無い試験ですので。逆に言えば、それらの国出身でN1を持っていれば、相当なスピーキング力を期待できるでしょう。

東南アジアではN2以上のコミュニケーションレベルは本人次第、南アジア出身者ではN3以上と、非漢字圏の人は割り引いて考える必要があります。

3.日本語力を推測する方法

・最終取得級からどれだけ日本語コミュニケーションを継続しているか。

例えば2013年にN2を取得して、それ以降も日本に在住し、大学の授業・レポートは全て日本語、アルバイトも日本語で接客をするような環境に置かれている人はかなり高いと言えるでしょう。

・日本語学習歴と現在年齢および日本語能力試験取得級から日本語コミュニケーションの上昇ポテンシャルを推測できる。

こちらは上級者向けです。こちらのスクリーニング方法を身に付けられる採用担当者のいる会社はかなり外国籍採用に優位に立てるでしょう。

例としては、25歳の東京大学大学院に在学中のタイ出身の機械工学専攻の学生がいて、N3を2019年に取得した方がいたとします。その方はタイの大学では英語とタイ語を使い大学卒業後、2018年東京大学大学院に留学した後も、英語でコミュニケーションを取り研究を行っています。そのため、日本に来たのは2年前で、来日後も英語を使っています。この方はとてつもなく日本語コミュニケーション上昇のポテンシャルは高いです。わずか1年、しかも授業は全て英語という環境下で、日本語を隙間時間に勉強しN3合格まで持っていけるポテンシャルと計画性があります。そして年齢も若いです。すなわち、日本語だけのビジネス環境に1年でも身をおけば、N2は簡単に取得できること、イメージできませんか・・・?

さて、つらつらと書かせていただきましたが、下記のような感想を持っていただいたことだろうと推測できますので、先じてコメントさせていただきます。

・日本語能力試験はあんまりアテにならないから1人1人候補者と会ってみようと思います。

→嬉しい限りです。是非是非よろしくお願いします。もちろん全員と会うのは工数はかかりますが、その分ノウハウが蓄積され、それは貴重な資産となります^^

・なんか面倒臭いなあ、人材会社にスクリーニングを依頼しようと思います。

→弊社にお任せください!ぜひこちらのフォームよりお問い合わせください^^

・所詮、外国籍エージェントのポジショントークだろう。ウチは引っかからないぞ!

→ポジショントークを多少なりとも含んでいることは事実です。ただ、機会損失は雪だるま式に増えていきますので、気づいた時には手遅れにならないようにしてください^^

以上、少しでも採用の参考になれば幸いです!

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ABOUTこの記事をかいた人

TagamiTatsuya

1988年東京で生まれ、2010年に明治大学経営学部を卒業後、金属系の専門商社にて海外輸出チームにて中国向けの輸出及び中国・中南米の三国間貿易に従事。 ASEAN好きが高じて、2013年に退職。ASEAN留学生と若手日本人の文化交流を推進するNPOを創業。2014年には在日留学生の就職問題と日本企業の機会損失を解消すべく、NODE株式会社を協同創業。 主に在日東南アジア人材を中心に約10,000人の日本語人材の獲得、さらに3,000人以上の面談経験を有する。 現在は、ASEAN人材ハンターの肩書きのもと、採用企業の外国籍人材採用および同業人材エージェントの戦闘力強化をサポート。