こんにちは、田上です。
留学生30万人計画について思うこと。続編を書きたいと思います。
先日、このような記事を見ました。お時間があればご覧頂ければと思います。
「留学生30万人」計画で日本の治安が悪くなる! 出井康博(ジャーナリスト)――急増するベトナム人留学生の実態を追う〈週刊新潮〉
端的に申し上げますと、留学生30万人計画を達成すべく、日本では留学生の受入を進めています。
しかし、中国人留学生が減少し、数値達成に陰りが見え始め、そこでベトナム留学生の受入を積極的に進めています。
上図は、ASEAN留学生数の国別推移ですが、ベトナムが大幅に数値を伸ばしているのがわかります。
上記の数値は、大学・短期大学を対象としていますが、日本語学校を含めると、2013年のベトナム人留学生は1万2000人程度にのぼると言われています。
増加の背景としては、中国人留学生減少で経営難に追い込まれている日本語学校が留学斡旋業者と手を組み、ベトナムの若者に対し「日本に行けばアルバイトで月20万円を工面しつつ、大学に行ける」と言っていることによるもの。(現状留学ビザの規則内で月20万円稼げるアルバイトはほとんどございません)
ベトナムでは多くの大学に日本語学科が設置され、日本で働くことを夢見る学生が多く、日本留学の先に就職を考えている学生が非常に多いです。
しかし、それを夢見て来日した彼らのうち、少なからず日本に対し「そんなはずじゃなかった」「だまされた」と思っている人がいます。
もちろん政策として、数値目標を達成することは大切です。しかし、数値達成に奔走するあまり、日本に失望するような留学のあり方は中長期的に見てマイナスなのは目に見えていますし、ベトナム一辺倒の留学生30万人計画は本末転倒だと思います。
また産官学が連携し、日本の魅力をPRすることで、停滞しているベトナム以外の留学生増加を図ることが求められているのではとも感じます。