こんにちは、田上です。
現在、まさに日系企業が必要としている留学生はASEANとなっています。
しかし、採用熱は高まっているにも関わらず、 採用する気があるのだろうか?(採用フローや選考基準の問題です)と思うことが多々あります。
1. 「日本語至上主義」
かつて日本の会社は中国・韓国からの留学生を積極的に採用していました。
そこで日本企業の留学生に求めている日本語レベルが固定化されているように感じます。
中国語は漢字圏ですし、韓国語も日本語と文法が全く一緒です。つまり彼らは日本語をスムーズに習得し、巧みに使えるのは自然なのです。
ASEANは非漢字圏。日本語学習のスタートラインが大きく違うのです。
そして日本語には4つのスキル「読む・聞く・話す・書く」があります。
特に中国の方は書物の文化が浸透していて、日本語の読み書きを難なくこなします、一方でASEANの学生は読み書きを不得意にしているケースが多いです。しかし、実際に会ってみると、コミュニケーション能力の高さに気づくと思います。
つまり、日本人と同様の書類選考や筆記試験でスクリーニングを行う場合、まずASEAN出身者は次の選考にはほとんど残りません。
優秀な候補者と会う機会をみすみす逃しています。
2. 「有名な大学=優秀」という思い込み
ASEANの学生は「自分のやりたいことが出来る」という基準で大学を選んでいます。留学のあるべき姿だと思います。
また、母国の有名大学を卒業し、日本での就職のために日本語学校で勉強していたり、専門性を学ぶために専門学校に進学したり。
日本の大学を卒業後、さらに日本語力を磨くため、日本語学校で勉強というケースもございます。
つまり、学歴でスクリーニングするのは簡単ですし、それなりに信憑性もありますが、あくまで大量にエントリーしてくる日本人のケースであること。
留学生に対して、学歴でスクリーニングを行う理由はありますか?
3. 「既卒者」「年齢」「職務経験」 その他もろもろ
2に続いてですが、日本への留学費用を捻出するため、母国の大学卒業後、一度就職をして、日本に進学するという場合もあります。
また、日本に留学中、研究に専念し、大学を卒業し、一段落したら就職活動を開始する場合も多いです。
そういう背景の中、たとえば「既卒不可」「新卒は28歳まで」「職歴ある方お断り」という条件を設定したらどうなるでしょう。
結果はいうまでもございません。
さて、もう一度聞きます。本気で採用を考えていらっしゃいますか?
…でしたら採用条件やフローを見直しましょう。
新卒という枠で採用をされるのであれば、
何でも出来るスーパーマンは必要ありませんよね?
ASEAN出身者の採用については、お気軽にお問い合わせください。