ベトナム人採用の実態

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ベトナム人採用の実態 2019年度Ver (採用事例編)

ベトナム人採用の実態 2019年度Ver (人材市場編)

 

Xin Chao !

お久しぶりです、田上です。

1つ特集をスタートさせようと思います。

国別ASEAN留学生採用の実態!

クライアント様には、つどつどご相談があるたびにご説明させていただく機会はあるのですが、

日本唯一のASEAN人財特化の会社なのに、ASEAN人財のナマの実態を広く伝えられていないことに危機感を感じているため、

この特集をスタートさせました。ASEAN採用というワードがキラキラと一人歩きしているようにも思えますが、

本質的には、異質な10個の国の集合体。

それぞれの国の事情を理解することなしにはスタートできません。

では、まずは、ベトナムからスタートしようと思います!

 

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↑ベトナムの先輩が後輩の相談に乗っている様子です。

 

【供給(人材)】

留学生数

現在38,000人程度、全留学生の20%弱を占めています。(全留学生は20万人程度です。)

ところが、3年前は4,000名程度でした。年々倍々ゲームで増えていっています。

 

背景としては2つ、

1.  日本留学ブームが過熱している。

たくさんの日本企業が進出していることから、日本の技術や日本語に触れる機会は非常に多く、

多くの若者が日本に親しんでいます。さらに最近ベトナムの小学校の段階で、日本語が第一外国語に指定されたそうです。

(日本語の第一外国語化は正直驚きです!!)

ただ、現地で得られる日本の情報と、日本の実態に苦しんでいる留学生が多いのも事実です。

(日本は夢の国ではありません。少なくとも日本語がきちんと話せないと面白くないし、仕事が得られないのが実情です。)

2. 日本語学校在学生を留学生数にカウントし始めた。

急増している日本語学校、その学生のほとんどがベトナム人と言っても過言ではありません。

全体数は把握できていないのですが、20,000人程度はいると思われます。彼らのゴールは就職です。

かつて留学生数の計算に、日本語学校を含めてなかったのですが、あるときから急に計算に入れ始めました。

2020年の、留学生30万人計画の達成に日本語学校を含めなくてはならない事情もあるのかもと推測しています。

 

性格

よく言われるのが勤勉で謙虚であるというところ。これは否定のしようがありません。

それゆえ日本企業文化への定着もしやすいです。ものづくりや計算など細かい作業には適正があります。

ただ、裏を返すと、大人しくて主体性がない人が多いです。日本語を話すこととか日本人と話すことに恐怖感を感じている人もいます。

もっと主体的決断をするようになり、積極的になってもらえればと思っているのですが。

ベトナムに正しく日本の実態が伝わっていないのも原因かもしれません。誰かに言われて、勧められて、留学したという人がいかに多いことか。

ただ、中には日本人や他の国籍の友人を積極的に作っている人もいます。彼らは就職活動でうまくいく人たちです。

そういう人たちの母数は変わらなく、比率は下がっている印象を受けます。

 

・語学力

日本語力は全体的に高いと言えますが、日本にいるベトナム人留学生は英語を苦手としている人が多いです。

3ヶ国語を使えるベトナム人は貴重です。4年生大学やAPU(立命館アジア太平洋大学)に多い印象です。

 

・キャリア観

・学部学科での勉強が生かせる仕事を望む傾向が強いです。

・また2人に1人以上のベトナム人がベトナム関連の仕事を望みます。

・日本で「研修・経験」、「その後ベトナム法人へ」という求人は大人気です。

・文系では「貿易」、理系では「建築」「電気・電子」に偏りあり。

(ベトナムでは貿易大学や工科大学がメジャーであるからともいえるでしょう。)

 

【需要(企業)】

採用背景例

・ベトナム進出への推進役

近年は生産拠点だけではなく、営業拠点という動きも目立ちます。

・ブリッジエンジニア

開発拠点が多く、現地開発チームと日本本社のハブとなれる人材です。

・技能実習生マネジメント

地方の企業に多いのですが、工場でベトナムの技能実習生を大量に受け入れているところにニーズがあります。

日本語はおろか日本文化も知らないベトナム人実習生を日本人がマネジメントすることは困難です。

・人材要件一例 (実績ベース)

メーカーK社

採用背景:

ベトナムへの営業拠点設立にあたり将来の幹部候補を探している。

人材要件:

・日本語検定N2以上。(オフィスコミュニケーション可能な日本語レベル)

→ベトナム人材でN1を取得している人はかなり少ないです。N2でもビジネスにおける意思の疎通が可能です。

同じN2の中でも、日本語を普段使用する環境に置かれている人、そうでない人に大きな開きがあります。

・半年後にホーチミンで勤務可能な人。

→日本での研修期間が半年が短いと感じる求職者が多い印象を受けます。だいたい希望としては2-3年が多いようですが

現地法人設立が急務だったため、すぐにベトナム勤務を希望している人に絞り紹介しました。

 

IT I社

採用背景:

ベトナム拠点と日本のブリッジエンジニアを探している。

人材要件:

・日本語日常会話以上 (オフィスコミュニケーション可能なレベル)

・ITに興味のある人、素養のある人。

→即戦力で活躍できるレベルのプログラミングスキルを持っている人は少ないため、

1年の研修で伸びしろのありそうな素養のある人に要件を緩和いたしました。

 

メーカー S社

採用背景:

ベトナムの技能実習生をたくさん受け入れているが、彼らのライフサポートおよびマネジメントできる人材がほしい。

人材要件:

・日本語検定N2以上。

→N1取得者が少ないことと、N2でも意思疎通に問題ないことを説明したうえで要件を緩和いたしました。

・日本企業での就業経験がある人

→日本で働くことを経験した人が、技能実習生へのマネージャーにふさわしいとのご要望を受けましたので、

母国に関連する仕事をしたいというベトナム人転職活動者にターゲットを絞り探索いたしました。

 

【補足】

よくも悪くも真面目で穏やかなベトナム留学生。日本の会社文化にもフィットしやすいため高い評判を受けています。

現在の総数は、中国に次ぐ2番目のボリュームがあります。

ベトナム現地でも日本語学習は非常に盛んですが、N2以上の日本語を持つ人を現地で見つけることは困難なため、

国内採用が今後も主力になるのでは?と思います。

 

 

以上、次はタイVer.をお届けできればと思ってます!

「タイ人採用の実態」

乞うご期待!!

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ABOUTこの記事をかいた人

TagamiTatsuya

1988年東京で生まれ、2010年に明治大学経営学部を卒業後、金属系の専門商社にて海外輸出チームにて中国向けの輸出及び中国・中南米の三国間貿易に従事。 ASEAN好きが高じて、2013年に退職。ASEAN留学生と若手日本人の文化交流を推進するNPOを創業。2014年には在日留学生の就職問題と日本企業の機会損失を解消すべく、NODE株式会社を協同創業。 主に在日東南アジア人材を中心に約10,000人の日本語人材の獲得、さらに3,000人以上の面談経験を有する。 現在は、ASEAN人材ハンターの肩書きのもと、採用企業の外国籍人材採用および同業人材エージェントの戦闘力強化をサポート。